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Quantum
長く光は”波”であると信じられてきました。波は、媒体となる物質の揺らぎが観測された結果(例えば、音の媒体は空気)です。光波の媒体はエーテルと呼ばれ、多くの科学者がエーテルを発見すべく研究を重ねましたが見つけることはできませんでした。実は、色を”発見”したニュートンは光は粒子であると考えていた節があるそうですが、光が”波”ではなく”粒子”であると発見したのは、20世紀最高の天才科学者と言われる、アインシュタインでした。アインシュタインはかの有名な相対性理論の提唱者として知られていますが、ノーベル賞を受賞した研究は光が粒子であることの発見です。光が”波”ではなく”粒子”であればエーテルという光波の媒体物質は不要となり、それが相対性理論へとつながっていくのです。光が"粒子”である、という事実は当時の人々にとってとても信じられないことであったと思われます。そんな驚きとともに、その世界観を表現してみました。(Quantumとは”量子”の意。量子力学に現れる概念で”粒子”と”波”の両方の性質をもった存在を”量子”と言う。)
作品のモチーフは、1作品を除いてサザンカの葉っぱ(ひとつだけ金属のグラス)です。サザンカはツバキ科の植物なので葉っぱに油分が多くよく光を反射します。その葉っぱの縁には棘が並んでおり、その棘に反射された光が暈けると宝石のような暈けが現れます(勝手に宝石ボケと呼んでいます)。この宝石ボケを利用して表現しました。
撮影機材
カメラ:SONY α7Ⅲ
レンズ:タンロン180mmマクロF/3,5+31mm中間リング
アクセサリ:一脚使用
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